LINEスタンプを作るとき、最初につまずくのが画像の規格です。「370×320pxって、全部その大きさにするの?」「偶数pxって何のこと?」「余白はどれくらい?」——ここを間違えると、せっかく描いた絵がアップロードの時点で弾かれたり、審査でリジェクトされたりします。
この記事では、LINE Creators Marketの公式ガイドラインに沿って、スタンプ画像・メイン画像・タブ画像のサイズ、容量、個数のルールを一覧でまとめます。あわせて、実際に変換処理を作って分かった「規格表には書かれていないつまずきポイント」も紹介します。
LINEスタンプの画像規格 早見表
まず結論です。用意する画像は3種類あります。
| 種類 | サイズ | 比率(横:縦) | 個数 | 役割 |
|---|---|---|---|---|
| スタンプ画像 | 最大 W370 × H320 px | 37:32 ≒ 1.16:1(横長) | 8/16/24/32/40個 | トーク画面で実際に送られる本体 |
| メイン画像 | W240 × H240 px | 1:1 (正方形) | 1個 | ショップの一覧・詳細ページの顔 |
| タブ画像 | W96 × H74 px | 48:37 ≒ 1.30:1(横長) | 1個 | トーク画面下部のタブに出る小さいアイコン |
比率は「最大サイズの比率」です。スタンプ画像は370×320pxが上限であって、この比率にそろえる必要はありません。 正方形(例: 320×320px)でも縦長(例: 240×320px)でも、370×320pxの枠に収まっていて縦横とも偶数pxなら規格を満たします。 イラストソフトで新規キャンバスを作るときは、迷ったら370×320pxで作り、絵の周囲に余白を残すのがいちばん簡単です。
3種類すべてに共通するルールが次の5つです。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| ファイル形式 | PNG(背景は透過が必須) |
| 1ファイルの容量 | 1MB 以下 |
| ZIP全体の容量 | 60MB 以下 |
| ピクセル数 | 縦横とも偶数にする |
| 解像度・カラー | 72dpi以上 / RGBカラーモード |
スタンプ画像
メイン
タブ
スタンプ画像は「370×320px以内」であって「370×320pxちょうど」ではない
ここが最初の誤解ポイントです。370×320pxは上限であり、全部をこのサイズに引き伸ばす必要はありません。
縦長のキャラクターなら 260×320px、横長のポーズなら 370×240px というように、絵の形に合わせて変えて構いません。無理に370×320pxに合わせようとして余白を大きく取ると、トーク画面で表示されたときにキャラクターが小さく見えて損をします。
メイン画像(240×240px)とタブ画像(96×74px)のサイズと作り方
スタンプ本体とは別に、メイン画像とタブ画像を1枚ずつ用意します。この2枚はサイズも役割も違うので、混同すると申請時につまずきます。「main」「tab」と英語表記のガイドで迷ったときも、指すものは次の2つです。
| 画像 | サイズ | 形 | どこに表示されるか |
|---|---|---|---|
| メイン画像(main) | W240 × H240 px | 正方形 | スタンプショップの一覧・詳細ページ。買う前に最初に見られる顔 |
| タブ画像(tab) | W96 × H74 px | 横長(正方形ではない) | トーク画面下部の、スタンプを切り替えるタブに出る小さなアイコン |
メイン画像は「そのセットで一番魅力的な1枚」を選びます。一覧で他の作者と並んだときに手を止めてもらえるかは、ほぼこの1枚で決まります。スタンプ本体と同じ絵を使っても、専用に描いてもかまいません。
タブ画像でつまずく人が多いのは、96×74pxという横長の比率です。正方形だと思い込んでメイン画像(240×240)をそのまま縮小すると、比率が合わず余白だらけになったり弾かれたりします。タブは指先ほどの大きさでしか表示されないので、細かい絵より顔のアップなど、小さくても何のスタンプか分かる絵が向いています。
なぜ「偶数px」でなければいけないのか
公式ガイドラインには「画像のサイズは、自動的に縮小されるため偶数にしてください」と書かれています。
LINEはアップロードされた画像を、端末の画面サイズに応じて2分の1などに自動縮小して配信します。このとき元のピクセル数が奇数だと割り切れず、端が半ピクセルずれて輪郭がぼやけたり、1pxの線が入ったりします。それを避けるための決まりです。
直し方はかんたんで、1px足して偶数にするだけです(369 → 370)。増えた1pxは透明なので見た目は変わりません。
背景の透過と、周囲10pxの余白
背景は必ず透過にします。白い背景のまま出すと、トーク画面の背景色や壁紙の上で四角い白い板が浮いてしまい、審査でも弾かれます。
そのうえで、公式ガイドラインは「トリミングされた画像の外枠とコンテンツの間には10pxぐらいの余白が必要」としています。つまり、絵をぴったり画像の端まで詰めてはいけません。
| 状態 | 結果 | |
|---|---|---|
| NG | キャラクターの頭や手が画像の端に接している | 端末によっては見切れて表示される |
| OK | 絵の周囲に10px前後の透明な余白がある | どの端末でも切れずに表示される |
意外な落とし穴「余白のゴミ」
透過処理をしたつもりでも、画像の隅に1〜2pxの不透明なピクセルが残っていることがあります。これは自動で背景を切り抜いたときや、JPEGを経由したときに起きやすい現象です。
見た目には白い点や薄い影にしか見えないため気づきにくいのですが、LINEの審査では「余白にゴミがある」として指摘されることがあります。書き出したPNGを濃い色の背景の上に重ねて確認すると、残っているゴミが一目で分かります。
ファイル容量は1枚1MB以下・ZIP全体60MB以下
スタンプ1枚あたり1MB以下、すべてをまとめたZIPファイルは60MB以下にする必要があります。
370×320pxという小さな画像なので、通常の絵柄なら1MBを超えることはまずありません。超えてしまうのは次のようなケースです。
- 写真をそのまま貼り付けた(写真は情報量が多くPNGでは圧縮が効きにくい)
- グラデーションや細かい模様が全面に入っている
- 意図せず高解像度(例: 1480×1280px)のまま書き出した
1MBを超えた場合は、PNGの減色(色数を256色などに減らす)で対応できます。イラスト調の絵なら、減色しても見た目はほとんど変わらないまま容量が半分以下になります。透過情報は保持されるので安心してください。
ZIPにまとめるときのファイル名(tab.png・main.png・01.png〜)
サイズを正しく作れていても、ファイル名のせいで登録できないことがあります。Creators Marketの管理画面には「画像を1枚ずつ登録する」方法と「ZIPでまとめて登録する」方法の2つがあり、ファイル名が意味を持つのは後者だけです。ZIPで登録する場合、管理画面は名前を見てどのスロットに入れるかを判断します。
| 画像 | ZIP内でのファイル名 |
|---|---|
| トークルームタブ画像(96×74px) | tab.png |
| メイン画像(240×240px) | main.png |
| スタンプ本体 | 01.png / 02.png … 40.png |
ZIPは展開したときに画像が直下に並んでいる状態にします。画像の入ったフォルダごと圧縮すると中にフォルダが1階層できてしまい、読み込まれません。ZIPファイル自体の名前は自由です。
作れる個数は8/16/24/32/40個から選ぶ
スタンプの個数は自由ではなく、8・16・24・32・40個の5択です。中途半端な個数(例: 12個)では申請できません。
| 個数 | 向いているケース |
|---|---|
| 8個 | まず1セット出して流れを掴みたい。最小の手間で申請できる |
| 16個 | 最も選ばれやすい。あいさつ・返事・感情がひと通り揃う |
| 24〜40個 | プレゼント用や、キャラクターを本格的に展開したい場合 |
よくある規格ミスと直し方
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| アップロードで弾かれる | サイズが370×320pxを超えている | 長辺を370px(横長)/ 320px(縦長)以内に縮小 |
| アップロードで弾かれる | ピクセル数が奇数 | 縦横それぞれ1px足して偶数にする |
| アップロードで弾かれる | JPEGで書き出している | PNG(透過あり)で書き出し直す |
| 背景が白い板になる | 透過されていない | 背景レイヤーを削除してPNG保存 |
| 審査で「余白」を指摘される | 絵が端に接している / 隅にゴミが残っている | 周囲に10pxの透明余白を確保し、濃色背景で目視確認 |
| 容量オーバー | 写真素材・高解像度のまま書き出し | PNGを減色して圧縮 |
| タブ画像だけ弾かれる | 96×74pxという特殊な比率を見落としている | 正方形ではないので専用に作り直す |
スマホしかない場合のサイズ調整
パソコンがなくても規格に合わせられます。
- LINEスタンプメーカー(公式アプリ)を使う — 撮影・切り抜き・サイズ調整・申請までアプリ内で完結します。規格違反が起きにくいのが最大の利点です。
- 画像編集アプリでサイズを指定する — 「ibisPaint」「Canva」などでキャンバスサイズを370×320pxに設定してから描きます。後からリサイズすると画質が落ちるため、最初にサイズを決めるのが重要です。
手描きの手順から知りたい方は「LINEスタンプの作り方 — 初めてでも失敗しない手順」を、申請の流れは「LINEスタンプ申請の手順 — 審査に通すためのチェックリスト」をあわせてご覧ください。
STAMP ENGINEは、生成した画像を370×320px以内・偶数px・余白10px・透過PNG・1MB以下に自動変換します。メイン画像(240×240)とタブ画像(96×74)も同時に作られ、そのまま申請できるZIPになります。アップロード前に規格違反がないかの自動チェックも付いています。
無料でスタンプを作ってみるよくある質問
Q. 全部のスタンプを同じサイズに揃えないといけませんか?
いいえ。370×320pxは上限なので、絵ごとに違うサイズで構いません。むしろ絵の形に合わせた方が自然に見えます。
Q. アスペクト比(縦横の比率)はいくつにすればいいですか?
比率の指定はありません。決まっているのは370×320pxに収まることと縦横とも偶数pxの2点だけです。370×320pxを比率にすると37:32(約1.16:1の横長)になりますが、正方形でも縦長でも規格は満たします。
一方でメイン画像(240×240px=1:1)とタブ画像(96×74px=約1.30:1)はサイズが固定なので、こちらは指定どおりに作ってください。とくにタブ画像を正方形だと思い込んで作り直しになる人が多いところです。
Q. 370×320pxより大きい絵を描いてしまいました
縮小すれば問題ありません。元が大きい分には画質は落ちないので、むしろ大きめに描いて最後に縮小する方が綺麗に仕上がります。縮小後に偶数pxになっているかだけ確認してください。
Q. 背景を透過にする方法が分かりません
お絵描きアプリなら「背景レイヤーを非表示にしてPNGで書き出す」だけです。写真から作る場合は自動で背景を切り抜くツールを使い、書き出したPNGを濃い色の上に重ねて切り抜き残しがないかを必ず確認してください。
Q. メイン画像とタブ画像は、スタンプと別の絵にできますか?
できます。ただし一覧で目に入るのはメイン画像なので、そのセットで一番魅力的な1枚を選ぶか、専用に作るのがおすすめです。タブ画像は96×74pxと非常に小さいので、細かい絵より顔のアップなど大きく分かりやすい絵が向いています。
Q. 規格に合っていれば審査は通りますか?
規格は最低条件です。著作権・肖像権の侵害、他人の写真の無断使用などがあるとリジェクトされます。詳しくは申請の手順とチェックリストをご覧ください。
まとめ
- スタンプ画像は最大370×320px(上限であって固定サイズではない)
- メイン画像は240×240px、タブ画像は96×74pxを別途用意する
- PNG透過・偶数px・周囲10pxの余白が3つの必須条件
- 容量は1枚1MB以下 / ZIP全体60MB以下
- 個数は8・16・24・32・40個の5択。迷ったら16個
規格は覚えてしまえば単純ですが、偶数pxや余白のゴミなど、手作業では見落としやすいポイントが残ります。自動で規格変換とチェックまで行いたい場合は、STAMP ENGINEを試してみてください。